みなさん、こんにちはクラケンと申します。
今週の米国株式市場の動向と来週以降の見通しについて書いていきたいと思います。
僕は、約2年ほど株式投資をやっており、現在、アメリカ駐在中です。また、本業では、相場商品を取り扱う仕事をしています。
そんな僕が、自分なりの知識や経験を基に、株式市場の動向と見通しについて書いていこうと思います。
みなさんの投資やビジネスにとって、何らかのヒントになれば幸いです。
米国株式市場の動向と見通しについて
では、まずは、今週の米国株式市場の動向について書いていきたいと思います。
今週の米国株式市場【2月1日週】
米国2月5日のダウ平均は、前日比92.38ドル高(+0.30%)の31,148.24ドルで引けました。
これで、5日続伸となりました。
S&P500も前日比15.09ドル高(+0.39%)の3,886.83ドルで引け、同じく5日続伸となりました。
ファンダメンタルズ
先週は、先日報じられたゲームストップ株関連の、個人投資家を中心とした投機的な取引により、市場の混乱が予想されていましたが、
このマーケットの混乱を受けて、イエレン米財務長官が会合を招集。それにより、市場の混乱が落ち着くとの見通しが立ち、事態は収束に向かったものと思われます。
※参考:米規制当局、ゲームストップなど株価乱高下で協議(ウォールストリート・ジャーナル)
また、今回の個人投資家(というより投機家)たちのターゲットとなったゲームストップ株は、一時的に急騰し、ボラティリティの高まりを見せた後、急落。
しかし、株価の下落は、急騰前程度の水準でとどまり、それ以上の混乱を市場にもたらさなかったことは、投資家にとって安堵できるニュースと言えるのではないでしょうか。
一方、2月5日に米労働省が1月度の米雇用統計を発表。非農業部門雇用者数の増加数が、市場予想5万人増に対して、4.9万人増、と市場予想を下回りました。
※参考:米雇用、1月は予想下回る4.9万人増 大型刺激策の必要性示唆(ロイター)
このことは、米労働市場が、新型コロナウイルスによるパンデミックの影響からまだ回復しきれていないことを示唆し、
現在、米議会で協議されている追加支援策の必要性を強調する結果となりました。
逆に言うと、追加支援策の必要性の高まりが示唆されたことで、同施策が可決されることへの期待感が高まり、株式市場に対して強材料となり、市場を下支えしたとみられています。
来週以降の見通し
来週以降の見通しとしては、引き続き、底堅い展開が続くのでは?と予想されます。
ゲームストップ株関連によって高まった市場のボラティリティは、落ち着きを見せ、米政府による大型支援策に対する期待感が引き続き市場を下支えするのでは、と思われます。
また、新型コロナウイルスのワクチン接種が米国内で急速に進められており、米経済の、パンデミックからの回復に対する期待感も高まっていることも市場を下支えする要因と考えられます。
一方で、米議会での大型経済支援策の可決に時間がかかったり、支援策そのものが否決されるようなことになると、失望感から株式市場にとって弱材料となり、株価を押し下げる要因となりえます。
投機家の結束によって市場のボラティリティが再び高まる、ということも可能性はゼロではないと思いますが、
個人的にはしばらくはそのようなことはないのかなあ、と思います。
というのも、当局による規制やロビンフッドなどの企業による規制がなかったとしても、今回の投機的取引の中で、痛い目を見たプレーヤーも一定数いると思われるので、
同じことを繰り返す人は少ないのではないかと考えます。
テクニカル
次に、テクニカルで、S&P500のチャートを見てみたいと思います。
こちらは、S&P500の6か月間の株価チャートです。
これを見ると、中期的には、10月ごろに形成したダブルボトムを11月初めから中旬ごろに上方へブレイクしたあと、上昇トレンドに入っていることがわかります。
このダブルボトムの上側の頂点が、3,590ドル前後から3,600ドル前後の辺り(青横直線)にあり、中期的には、ここが一つの下値支持線になるのではないかと思います。
黄直線(3か月間のトレンドライン)、緑直線(5日間のトレンドライン)も上昇トレンドを示しており、
中期、短期とも上昇トレンドに入っていると言え、短期的には、3,800-3,850ドル近辺を下値として、底堅い展開になるのかなあ、と思います。
まとめ
最後にまとめたいと思います。
<今週の米国株式市場動向と見通し (2月1日週)>
- 投機家たちによって高められた市場のボラティリティの落ち着き
- 米雇用統計・非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことで、大型経済支援策の必要性が示唆された
- 新型コロナウイルスワクチン接種が進むことによる米経済回復への期待感
- テクニカルでは、短期・中期とも上昇トレンドに入っている。
これら要因により、今週の米国株式市場は堅調な株価推移を見せ、来週も同様の展開が予想されると思います。
では、本日はここまでとさせていただきます。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回もまたよろしくお願いします!
※本記事・当ブログで書かれていることは、僕の個人的な意見・見解に基づくものです。あくまでも投資は自己責任でお願い致します。
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